スフィラスれでぃの試着部屋

いろんな「超入門」を、意識的に単純化して書きます。各分野の専門家ではありませんので、情報の運用は必ず自己責任でお願いします。

TOEIC超入門

TOEICについて

TOEICは、英検、TOEFLと並び、日本では強い英語の民間試験です。

日東駒専クラスから東大の平均クラスぐらいまでのレンジで高い検出力を持ち、就活では非常に人気があります。

中身はリーディングとリスニングで、他ふたつに比べて受験英語の力が通用しやすいです。

 

◆申し込みについて

だいたい3か月前に、ネットから申し込みます。開催はおおよそ月一です。TOEFLと違って受験会場が多いのでコロナ禍以前は期間内に申し込めばだいたい受けられましたが、今はコロナの影響で変わってるのでその辺は調べてください。開催頻度が少ないので締め切りを過ぎると受験が1か月遅れます。注意しましょう。

 

◆点数について

990点満点です。だいたい500点で意味を持ち始め、600点ぐらいで大学生として最低限の能力、730点ぐらいで一通り英語ができるという意味になります。800点台あると結構できる人認定され、強い外資が日本人に要求するのが900点といわれています。TOEICとの対応表有りますが、あてになりません。たいていの対応表ではTOEICで過大評価されます(特に高学歴の方)。

 

◆勉強法について

高価な公式問題集と、比較的安価な非公式の参考書が多数あります。

公式問題集は高くて癪ですが、流石に完成度が高く、変な癖も無いので、一冊はやっておくことをお勧めします。非公式の参考書は、どちらかというと問題が難しい傾向にあり、選択肢に悪問がまじっているものもありますが、量をこなすことが重要なので、比較的よく売れているものを買って、公式問題集と大差ないことを確認しながら使っていきましょう。

 

もう一つ重要なのが、TOEIC特有の英単語をまとめた単語帳です。上司や部下、社内の役職、契約や採用、等、ビジネス系の英単語は頻出で、リーディングもリスニングもそれらの読み替えが大好きです。そこまで種類も多くないので時間効率が良いです。僕は参考書のおまけでついてきたうっすいリーフレットを使いましたが、TOEICの英単語帖を捲りながら知らないやつだけ覚えるとかでもいいと思います。

 

◆各門の攻略法

リスニングは、ボーナスタイムの使い方が鍵です。ボーナスタイムとは、問題形式・回答方法の説明が読まれる、暇な時間です。リスニングの時間にリーディングの問題を開くことは許されないのですが、リスニングの問題のどのページを開いていてもいいことになっています。少し前に問題用紙への書き込みが禁止になったので、使いにくくはなりましたが、先読みは依然として有効だと思います。

問題1は絵を選ぶ問題で、難易度が低いことと、説明時間(ボーナスタイム)の長さが特徴です。基本全部取りたいです。なお、正答が序盤にあると4まで聞いたとき何番だったか自信がなくなることがあるので、僕は正しそうな選択肢があったときはマークシートの上に鉛筆を置いてステイしてました。

問題2は初手ゲーです。最初の5W1Hを聞き落とすと割と簡単に死にます。集中力を極振りしましょう。ちなみに、問題文に含まれていた単語と似た響きの単語が含まれているのはひっかけの可能性が高いというのは、覚えておくといいかも。

問題3・4は僕は先読みが命だとおもっています。そこそこえぐい問題もあります。最後に図表を参照する問題もあります。この正答率を上げるために、ボーナスタイムを活用しましょう。僕のおすすめは、問題文に目を通して「ヤバい問題」を見つけ、その1問だけ念頭に置いて問題を聞くという方法で、最後の項で書きます。

リスニング全体で大事なのは、分からなかった問題にこだわって次の問題を聞き逃さないことです。複数で迷ったら前の番号の選択肢とか、迷わない工夫をしましょう。

リーディングは小手先の技術が通用しにくいので、特に語ることはありません。文章読解はおおよそ1問1分で解かなければいけないので、ペース感覚は身に着けるのが理想です。全文読まない派の人もいるようですが、僕は逆に時間がかかると思ったので全文読む派です。なお、選択肢の中には軽く読むだけで弾けるものもあるので、最後に時間が足りなくなると思ったらランダムではなく1分ぐらい使ってそれっぽいのを選ぶとよいです。

◆僕のボーナスタイムの使い方

問題3・4の正答率を上げるためのボーナスタイムの使い方として、僕のおすすめは、問題文に目を通して「ヤバい問題」を見つけ、その1問だけ念頭に置いて問題を聞く方法です。

ヤバい問題というのは、量的な情報を求める問題・固有名詞を識別する必要がある問題です。たとえば以下のような英文が流れたとします。

「お客様にご連絡です。11時30分発のパリ行きの飛行機は、機材トラブルの関係で運航が遅れておりましたが、3時間遅れで14時30分発で運航することとなりました。12時10分発のニューヨーク行きの飛行機は、現地で雪のために、欠航となりました。チケットをお持ちのお客様は、エントランスのカウンターで払い戻しを行っておりますので、お越しください。お客様にはご不便とご迷惑をおかけしますこと、お詫び申し上げます」

この問題に、次のような質問が付きます。

1、このアナウンスはどこで流れていますか?(駅、空港、レストラン、市庁舎)

2、このアナウンスは、誰に向けたものですか?(スタッフ、旅行者、通行人、機械整備士)

3、どうしてパリ行きの飛行機は欠航になりましたか?(ダイヤ変更、悪天候、機械トラブル、霧)

この中でヤバいのは3です。逆に言うと、3だけです。1と2は、情報を8割聞き取っていれば回答できるからです。そして、各問題で1つぐらいしかないということが重要です。全ての情報を高精度で聞き取るのは難しいですが、必要な情報を1つに絞ってしまえば、他の部分は大勢を掴むだけで良くなり、僕は3/3が十分に狙えるようになりました。

そこで、この絞り込みを、前述のボーナスタイムに行います。2~4の大問の説明の時間も使うと、全部一通り読めるぐらいの時間だと思っています。

このボーナスタイムの使い方はあくまで一例で、人によって最適解が違うと思います。が、自分にとって有利な時間の使い方を身に着けることが最大のパフォーマンスのためには不可欠と言えるでしょう。