世界の七不思議超入門
ボードゲーム「世界の七不思議」の基本戦術についての僕の考えをすごくざっくり書きます。拡張のことは知りません。
◆どんなゲームか
ドラフトを3回行って、資材を集め、建物を建てて、強い都市を作った人が勝ちです。
ボードゲームアリーナ(BGA)に実装されていて、無料で遊べます。
◆目指すべきこと
だいたい、第一・第二世代の12枚のうち7枚ぐらいでマナ基盤を組み上げ、残りの5枚ぐらいと第三世代の6枚で55~60点ぐらい出せば強いです。
どれくらいかというと
・七不思議3点+戦勝-6点+緑3セット48点+第二世代青4点+第三世代で平均5点*2:59点(戦争放棄緑特化ハリカル)
・七不思議3点+戦勝6点+緑2セット28点++第三世代で平均5点*4:57点(片側勝ち緑寄りハリカル)
・七不思議7点+戦勝18点+第二世代で青8点+第三世代で平均5点*5:58点(序盤戦争重視ロードス)
・七不思議20点+戦勝16点+第三世代で平均5点*4:56点(戦争寄りギザ)
これぐらいを完成させれば勝てます。戦争を完全に放棄するなら緑3セット揃えるぐらいの強力な勝ちプランが必要です。
◆よくある勝ちプラン
ゲームメイクにおける分岐点は、大きく分けて「赤に行くか」「緑に行くか」の2つです。青や紫や黄は、その時々で強ければ取るにすぎないからです。
①赤に行き、緑に行かない:赤で18点取れれば、第三世代で6点ムーブを5回するだけで60点がうかがえます。序盤で先手を打って軍拡し、次にマナカーブを整えて、第三世代に臨むのが理想形です。左右の戦略の影響を強く受けます。軍拡競争になった場合、赤の6枚目を立てた時点で戦略的敗北(ピュロスの勝利)が濃厚になります。
②緑に行き、赤に行かない:上級資材国が決め打ちで行くパターンが多いです。2セット+第三世代グッドスタッフと3セットの2パターンがあります。3セットは緑の競合が無い前提になります。2セットにリーチまで第二世代で進めておければ、最悪第三世代で取れなくても勝利が望める点数になります。左右の配置の影響を強く受けます。自身や左右に上級資源が1は最低限、2つあると行きやすくなります。
③赤と緑の両方に行く:緑も行ける国が赤も行くパターンです。赤適性も緑適性もある国が両者の折衷を目指すパターン、緑1セットを雑に立てて選択肢を広く持つパターン、緑に行った国が周囲の甘えに乗じて暴れるパターン、等があります。もちろん決まれば強いですが、緑は借りることが前提ということもあり、赤を立てられる場合でも勇気の捨て3金も重要です。
④赤と緑の両方に行かない:主要な点数源2つを触らないとなると、点数を伸ばすのは厳しいです。仮に第一世代3枚、第二世代3枚でマナ基盤を構築し、そのほか全部で青を立てて、第三世代で平均6をだしても51点となるため(3*3(第一青)+3*4(第二青)+6*6(第三)―6(戦勝)=51)、普通は勝てません。ギザのように国で点数が出せるところは第二世代までに建造を完了して第三世代で全力するパターンもありますが、それでも第三世代で建造という選択肢を失うことは大きなリスクで、あまり成功しない戦略です。
◆都市ごとの戦略適性
ロードス:B面安定。赤適性5、緑適性2
ギザ:B面安定。赤適性4、緑適性1
ハリカル:B面安定。赤適性4、緑適性5
アレキサンドリア:B面安定。赤適性4、緑適性2
バビロン:B面安定。赤適性4、緑適性3
エフェソス:B面安定。赤適性3、緑適性3
オリンピア:A面もB面もカス。赤適性4、緑適性2
特筆すべきなのは、バビロンとアレキサンドリアの緑適性が意外と低いこと。バビロンは下級資源国のため、両隣に恵まれないと緑は出遅れやすいです。アレキサンドリアは上級資源国ですが、序盤に建造したい第二段階までできつめの通常資材要求があるため、序盤の緑の動きと整合的ではなく、緑よりも赤に行く方が素直です。
◆第一世代のバリュー(5人卓を想定)
ランクA:二種基礎資材
ランクB:基礎資材、戦争、工房
ランクC:工房以外の緑、交易路系
ランクD:上級資材、酒場
ランクE:青、捨て3金
アレキサンドリアをはじめ第一世代の建造を進めたい国も多く、基礎資材は有用です。二色土地は最強です。
拡張が無い場合は戦争の意義が大きいため、序盤に建てで周囲の赤のバリューを下げたいところ。
緑に行く場合、5・6人戦では工房の枚数が少ないので(2,2,1)、バリューが上がります。
交易路は、単体の性能は並程度ですが、広場や隊商宿への連鎖が強力なため、十分プレイアブルなカードです。
上級資材は、第二世代終了時に調達不可なものがあるとヤバいものの、緑に行かない限り自分から建てたいカードではないため、できれば左右に立てさせたいです。隣が緑に行けば立ててくれることもあるため、積極的に取るカードではないです。
青は新版にあたり強化されましたが、終盤の点数から見れば微々たる差で、依然として弱いと思います。浴場―水道橋や祭殿―神殿は決まれば嬉しい強力な連鎖ですが、水道橋や神殿の人気が高く枚数も少ないため、そこまで狙えるものでもありません。
◆第二世代のバリュー
ランクA:隊商宿、広場、学校
ランクB:戦争、水道橋
ランクC:緑、ダブル基礎資材、お金系
ランクD:上級資材、青
第二世代は、マナ基盤の構築を完了させ、余裕があれば点を伸ばしていく世代。第二世代末にレンタルを含めても資材で出ないものがある・建造ができないのは論外で、基礎資材は各2個ずつ出ると良いです。
隊商宿は最強のカードです。枚数も多いため、木×2が払えるor連鎖可能な状態で第二世代を迎えるよう意識したいです。
茶や灰の資材系は自分で立てたいカードではないですが、プレイアブルではあるので危険を感じたら他の有用カードを諦めてでも立てるべきです。
戦争は強いです。第二世代の3手分で第三世代の2手分と交換できるのですから強力です。都市や他家との噛み合いが悪く何もできないときは赤に振り切って3・4枚立てて第二世代で軍事的優位を確立すると、意外といい順位になることがあります。
◆第三世代のバリュー:見た目の点数が高いカード
ランクA:建造者ギルド
ランクB:多くのギルド、宮殿、神殿
ランクC:その他の6点カード、弱いギルド、緑
ランクD:戦争、庭園、5点カード
ランクE:4点以下のカード
もうここまで来ると点数の高いカードを取ることが多いです。
戦争は、片側の負けを勝ちにするだけであれば最大6点なうえ、隣に捲られることもあるため(隣目線弱くても赤ばかり残って消去法で建てられることもある)、バリューが大きく下がります。
同じカードを2枚は立てられない制約に苦しむことが多いのが第三世代です。同じ点数であればもう回ってこないカード(既に流したカード・ギルド等)を優先して建てましょう。