スフィラスれでぃの試着部屋

いろんな「超入門」を、意識的に単純化して書きます。各分野の専門家ではありませんので、情報の運用は必ず自己責任でお願いします。

ヴァイスシュヴァルツ超入門

自分一応メインTCG遊戯王なので、遊戯王より先に他のゲームの超入門を書くのはどうなんだ、という話になりそうですが、遊戯王は書く必要性と能力のある超入門が思い当たらなかったので、今日はヴァイスシュヴァルツの超入門。

想定読者は、ルールを読んで今から始めてみようかな、初めて自分でデッキを組んでみようかな、あるいは、将来的に自分の好きなタイトルが来た時に備えてどんなもんか知っておこうかな、という方です。ルール説明すると終わっちゃうので公式読んでね。

また、費用を抑えたい・好きなキャラを使いたい、という方向けに環境構築を離れたデッキを組む方法を少し手厚く書きます。

 

◆ゲームの特徴

・アニメのキャラクターをメインに使ったTCGの中では2021年現在最大です。収録タイトル(アニメの)数もたぶん最大?

・基本的に違うタイトルは混ぜられません(混ぜられるフォーマットも公式には一応存在するけど誰も遊んでません)。

・インフレは存在しますが非常に緩やか。○○は△△系が得意、みたいなタイトルごとの特徴はありますが、基本的にどのタイトルも戦い方は同じ。

・追加パックが出ない限り、強化は来ません。ので、基本的に一度デッキを組んだら、それ以降は良くも悪くもアップデートの必要はありません(メタ等除く)。

 

◆デッキの構成

タイトルによらず、だいたいこんな感じです。

レベル0:18枚前後

レベル1:8枚前後

レベル2:4枚前後

レベル3:8枚前後

イベント:4枚前後

クライマックス:8枚(ルール)

レベル0は、集中という能力を持ったカードがほぼ必ず3~4枚入ります。それ以外には、手札を増やせるもの、手札を交換できるもの等が重宝されます。色に関係なく出せるので、テキスト重視(一応レベル置き場において色を発生させる役割もあるので色があっているに越したことはない)で採用されやすいです。

レベル1は、CXコンボという能力を持った、クライマックスとの合わせ技で強い効果を発動するカードがほぼ必ず4枚入ります。それ以外にレベル1のアタッカーが多少入ることが多い。また、2000カウンターと呼ばれる「助太刀」を持たカードも数枚入ることが多いです。

レベル2は、良いカードが無ければ無くても良いです。レベル2以降でしか使えないのにレベル3ほどの強さは許されず、レベル3の中にはレベル2のときに出せる能力を持っている(早出し)ものがいることもあって、不遇なレベル帯です。戦線を維持するために一種類数枚いれば十分足りるかと。また、1コスト払う高性能の助太刀が1枚採用されることも多いです。

レベル3は、「相手にダメージを与える」「自分を回復する」等の勝敗に直結する能力が多く登場します。このゲームはレベル3の能力を発動するために前のレベル帯で準備するゲームといっても過言ではないです。CXコンボの2種類目が、多くここで使われます。その補助として数枚他のレベル3が採用されるほか、先述の早出しも2枚前後採用されることが多いですね。

 

◆デッキの組み方

⓪集中を3~4枚入れる。

①レベル3のCXコンボ(3連動)とレベル1のCXコンボ(1連動)を決める。

②使用するクライマックスと、色(基本的に2色)が決まる。

③その色にあったレベル1以上のカードを、マナカーブに合わせていれる。

④上記2色の枚数が少なくなり過ぎないように意識はしつつ、関係ない色のカードも含めてレベル0以下のカードを強い順に必要な枚数入れる。

とてもシンプルです。コンボといっても特定のカード名を参照するカードぐらいで、デッキを規定するほどのコンボは基本的に無いので、常にグッドスタッフを組むに近いイメージですね。①で決めたクライマックス2つの組み合わせがデッキの方向性を規定するので、使用タイトルとクライマックスの組み合わせ(「冴えカノ宝扉」「ゴブスレ扉電源」等)がそのままデッキのアーキタイプとみなされます。

集中は基本要ります。使わないデッキも組めるけど、基本要るものと思いましょう。

デッキ全体としては、後述する「一通りの要件」を有していることが望ましいです。③~を考える際に余裕があれば検討しましょう。

 

◆ガチデッキの費用

普通のカードはRR、R、U、Nの4種類のレアリティに分けられます。RRは強いもので2000円、安いものだと初動で200円ぐらい。R以下およびクライマックスのカードはほぼ全て二束三文です。

RRで高いのは、集中、一番強い1連動、一番強い3連動、有能なレベル0。最強を求めて組むとこれらを一通り採用したアーキタイプになり、トータルで2万円ぐらいになると思います。

RやRRにはイラスト違い・サインカード等があり、桁違いに高いのはそういうカードです。

 

◆好きなキャラ・安い値段でまともに戦えるデッキが組めるか

好きなキャラで、は余裕で組めます。

前述のとおり、要はこのゲーム、3連動と1連動と集中があればデッキは形になります。RRの1・3連動が強いといいましたが、弱いRRよりは強いRの方が強いという程度の差です。そしてこのゲームは運ゲーなので、多少デッキパワーの差があっても無理なく遊べます。パックに比べればめちゃくちゃ弱い1連動と3連動しか入ってないトライアルデッキでも勝率2割は取れます。

集中を入れなければいけないのでキャラ単は厳しいですが、主要なキャラクターには1連動と3連動がだいたい1種類ずつは配られているので、それらを中心として戦うデッキを組めば十分戦えるデッキになると思います。

安い値段で、はタイトルに依ります。組めるタイトルであれば1000円もあれば大会で勝率40%ぐらいのデッキは組めると思います。

では何故タイトル次第かというと、「集中が絶対要る」+「Rの集中の強さがタイトルによってまちまち」だからです。

集中は、RRで一番強い集中(単レスト集中:自身1体をレストして効果発動、当たった数だけサーチかサルベージ)が配られるのは決まっており、Rでも何らかの集中が配られることが習慣となっていますが、Rの集中がRRの集中に比べて全然見劣りしないときもあれば、使い物にならないレベルで弱いこともあります。

できれば単レスト集中、最低でも2レスト集(キャラ2体をレストして効果発動、当たった数だけサーチかサルベージ)は欲しいです。

集中の壁を突破すれば、あとは適当に強いRの3連動と1連動を見繕ってやれば十分勝てるデッキができます。Rの3連動がRRの3連動よりも強くて環境でそっちが使われるタイトルもあります。通常のプレイで獲得できるストックと、消費するストックの数のバランスが良いように3連動と1連動を選択しましょう。

 

◆デッキが満たすべき「一通りの要件」

1.サーチ(デッキのキャラクターを手札に加える)手段があること。

2.サルベージ(控え室(墓地)のキャラクターを手札に加える)手段があること。

3.山削り(デッキのカードを控え室に能動的に送る)手段があること。

4.手札を切る(手札のカードを能動的に控室に送る)手段があること。

5.ストック吐き(ストックのカードを控え室に能動的に送る)手段があること。

6.ストックを手札や場のアドに変換する手段があること。

これらの「事故回避能力」を一通り備えていることが、デッキが全体として満たすべき要件であると私は考えています。特にRRの強いカードは安定性を損ねて火力やアドを手にする傾向があるので、それらを採用しないならば、事故回避能力に振ってデッキを構築するとよいです。

集中が基本的に必須だといったのは、集中というカードは1枚で4つ(1or2、4、5、6)の機能を恒常的に果たす機能を持っているからです。もちろん、他のカードで総体的にこれらの機能を補うことができれば集中は不要で、実際そのような環境構築に落ち着くタイトルもありますが、限られたスロットの中でこれらすべてを実現するためには集中という存在が極めてストレートフォワードであることは間違いないです。

逆にデッキ内に集中がいてくれるのであれば、残りのカードはそれ以外の機能を重点的に果たすように採用すればよい、ということになります。